2021.03.19
表在性膿皮症
かゆいフケ・カサブタブツブツ脱毛赤い
膿皮症とは?
・皮膚の表面には様々な細菌が住んでおり、これらの菌を常在菌と呼びます。
・常在菌は外から他の菌が皮膚に付くことを防いでいます。
・しかし、何らかの原因で常在菌が増えて、皮膚の中や毛穴へ入り込んでしまうと皮膚炎が起き、これを表在性膿皮症と呼びます。
・犬での発生が多いです。
原因
①ブドウ球菌という細菌です。
②梅雨〜夏期の高温多湿の時期に多く見られます。
③皮膚の厚さ:ワンちゃんの皮膚は人の皮膚よりも薄いです。薄い皮膚では細菌が皮膚に侵入し易いため、皮膚の細菌感染が起こり易くなると言われています。
④皮膚のpH:ワンちゃんの皮膚のpHがアルカリ性であることも、細菌感染が起こりやすい原因の1つです。
⑤その他:他の疾患による2次的に膿皮症が起きる場合もあります。
(アトピー性皮膚炎や、毛包虫症、脂漏症、クッシング症候群、甲状腺機能低下症などがあります。)
症状
①お腹や背中を中心に比較的強いかゆみを伴うブツブツ(丘疹)やカサブタ(痂皮)が見られます。
②赤くなる、皮膚に膿がたまる(膿疱)、黄色いフケや カサブタがドーナッツ状に付着するなどがあります。
治療
①薬物療法:飲み薬や塗り薬を使用します。
②シャンプー:定期的に状態に合ったシャンプーでの薬浴、保湿などを実施します。
*薬浴方法をご参照下さい。
③他の疾患もある場合、そちらに対する治療も行います。
④環境管理:細菌が高温多湿の環境を好むため、気温が高くなってきたら、より一層愛犬の過ごす環境を清潔にするよう心がけて下さい。
予後
①多くの場合は2〜3週間で皮膚症状は治ります。
②しかし、ブドウ球菌は皮膚にもともと住んでいる菌のため、数をゼロにすることができません。
③したがって、再発が非常に多い病気です。
*犬には犬のブドウ球菌が存在するため、人と犬の間でうつることは基本的にはありません。
INFORMATION
イヌ&ネコ皮膚科クリニック
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